初春のポカポカ陽気に誘われて,正月料理の腹ごなしとばかりに近場の筑波山に登った。今日はこれまでに登ったことのないつつじヶ丘コースを選んだ。駐車場は有料なので,手前の駐車スペースに車を置いて登山口のロープウェイ乗り場に向かった。ロードレーサーが何台か登っていく。ここは5月にはヒルクラムレースのツール・ド・筑波のコースになっているのだ。女体山頂もくっきりと望める。彼方には富士山の姿や東京スカイツリーが霞んで見える。
ロープウェイ乗り場の脇から石段を登っていく。振り向けば彼方に霞ヶ浦が光っている。小春日和の陽気に体温はすぐに上昇し,上着を脱がざるを得ない。
ロープウェイが頭上を通っていくのを見送りながら歩を進めると弁慶茶屋跡についた。数年前には売店があって賑わっていたのだが。この茶屋跡の脇で筑波山神社からの白雲橋コースが合流している。この先には奇岩が連続していて面白い。
まずは弁慶の七戻り。頭上の岩が落ちてきそうなので,さすがの剛胆な弁慶も進むのを躊躇したとか。
その先は高天原,母の胎内巡りと続き,国割り石などという碁盤の目を刻んだような石もある。
さらには出船入り船,裏面大黒,北斗岩,大仏岩などが出てきた。説明書きを読めばなるほどなるほどである。
そうこうするうちに,スタートして1時間10分で女体山の奥宮に到着した。三角点のある岩場は狭く,ここに登山者や観光客がひしめいている。あるウェッブページのアンケートでは百名山から外したいランキングのトップに筑波山が上がっている。むべなるかな,むべなるかなである。
そうそうに頂上を明け渡して御幸ヶ原にむかう。途中,カミさんがガマ石に小石を投げて咥えるさせようとするも失敗。近くの秋ベンチを見つけて途中で買ってきた弁当を広げた。
さて,帰りはどうしようかロープウェイにしようかケーブルカーにしようかそれとも足で下ろうかと御幸ヶ原で情報を得ようかと腰を上げた。御幸ヶ原からは北の眺めがすばらしい。男体山をはじめとする日光連山がくっきりと見えた。
結局,ケーブルカーの下道を下山して,筑波山神社から中腹を巻いてつつじヶ丘に戻ることにした。この表登山道は石がゴロゴロで急峻でその上にみるべきものは殆ど無い。登山道の脇をケーブルカーが通り過ぎていく。すれ違う登山者(?)の中には,家を出るときから歩いて筑波山に登ろうとしていたのだろうか,と思うような人も見かけた。まあ,なんとか登ってしまえばケーブルカーやロープウェイで降りられるからね〜。それにしてもせめてスニーカーで来たらどうでしょう。きょうびの筑波山を見たら深田久弥は百名山に入れただろうか。
下りも1時間で筑波山神社に降り立った。神社でお参りをしようとするも長蛇の行列で本殿脇からちょいと拝むだけにした。神社の脇から下に降り,白雲橋コースに進んだ。
10分ほど歩くと分岐点に到着してここから迎場コースに入りつつじヶ丘を目指した。軽くアップダウンを繰り返す静かな小道を進み,やがてつつじヶ丘のロープウェイ乗り場に着いた。ここまで50分の散策であった。ソフトクリームで一息入れてながら,思ったよりも良いコースだったね,とカミさんと今日のコースを振り返った。
2011年の初ハイキングの行程は,8.3km/4時間17分であった。