姉に夏に北川温泉に招待されたので,お返しを兼ねて,宇都宮美術館でのオールド・ノリタケ展と日光旅行に招待した。姉夫婦は陶磁器を始めとして骨董品に目がない。オールドといってもたかだか100年の歴史だ。自分は初めてのオールド・ノリタケだが,それは素晴らしいものであった。
上三川にいる息子達と,ヘルシーなお昼を一緒に食べて,そのあとは我々だけで日光に向かった。午後も遅くなっていたので,田母沢御用邸に行ってみることにした。
庭を囲んで,遊戯室,執務室,学問室などが公開されている。
庭に廻ってみるとまだクリンソウが咲いていた。
田母沢御用邸を後にして,霧降高原の麓のペンション「ところの荘」に向かった。団塊の世代の夫婦が一日5組しか迎え入れないというところになんとか滑り込んで予約が取れた。夕食は湯葉料理,イワナ塩焼き,栃木牛のステーキ等の和食メニューだった。
翌朝の食事前に霧降高原までドライブした。六方沢橋の影が映る谷間の紅葉はあと数日というところだった。
ついで,霧降の滝を散策して腹を空かせて朝食を美味しく食べようということにした。朝の7時半というのにけっこうな観光客がいた。
ペンションで朝食をすませ,中禅寺湖畔のイタリヤ大使館跡から見る八丁島の紅葉が見ごろということをオーナーからきいてまずは奥日光にいってみようということになった。9時過ぎに出発したのだが,日光街道は早くも渋滞である。東照宮に行くクルマで混んでいるだろうからということで高速道路に回ってみた。ところが,すぐに渋滞にはまり清滝ICにつくのに1時間もかかってしまった。この先のいろは坂の渋滞も必至であろうから,先に世界遺産の東照宮を見ることにした。まずは輪王寺にある逍遥園に入った。ここの紅葉はまだまだである。
三代将軍家光縁の宝物殿を見学して三仏堂に回った。あいにくと改修中であったが8メートルもあるという三仏を拝むことはできた。釈迦如来を中に千手観音と馬頭観音が脇寺を務めている。馬頭観音の脇寺は初めてお目にかかった。両観音のご真言を小さく唱えた。
東照宮に回ると人の波であった。
我々もその人波に交じり山門をくぐって,白馬が居る厩舎を見学した。見ざる,言わざる,聞かざるの三猿はこの建物を飾っている。
陽明門も日が暮れるまで眺めるほどのんびりして居れそうもない。
本殿の石室で巫女さんの説明を聞いて参拝した。輪王寺でもここでも説明のあとにはお札やお守りの宣伝があった。世界遺産でもこんなことやるんだ。奥の院と眠り猫は別料金ということなので止めにした。我々が17,8年前にここに来た時は奥の院まで行ったけど,別料金だったかな〜。切符をみると次は薬師堂での鳴き竜だ。
観光客が多くて裁ききれないためだろうか,鳴き竜の下での拍手はかなわず,坊さんの拍子木のデモンストレーションだった。なるほど龍の頭の下ではリーンという余韻がある。切符で見ると次は二荒山神社だ。
観音様が居るというポータラクが補陀落になり二荒山に転換して「にこう」から日光になった,という講釈を姉夫婦とカミさんにしたが,カミさんの冷ややかな目 を感じた。次は家光の廟所の大猷院である。
東照宮よりも規模は小さいが,それでもきらびやかである。
前回の日光は東照宮しか見学しなかったので,輪王寺,大猷院の世界遺産もなかなかのものと感じた。昼を食べたらすでに2時を回ろうとしていた。まだ,上三川の息子宅の訪問や つくばの息子・孫の訪問も残っていたので,残念ながら,奥日光の紅葉見物は諦めた。