4月3日にイタリア ELITE社のTurbo Muinというユニークな固定ローラーを購入した。
ブリヂストン・アンカー9速の後輪を外して取り付けた。始めのうちはPOLAR S710iのスピードメーターを取り付けて,CATEYEの有線のケイデンスメーター(CC CD-100)とPOLARの心拍計(S710i)で雨天の室内トレーニングに使っていた。
しかし,足趾の霜焼けに悩まされるような冬が来て室内トレーニングが多くなった。退屈なローラートレーニングのためにTurbo Muinに取り付けるスピード・ケイデンス センサーとiPhoneアプリのMy E-trainingを購入した。スピード・ケイデンス センサーはBluetooth Smart対応で20cmケーブル付きのものだ。
センサーはELITEからではなく,イギリスの通販会社から取り寄せた。ついでに心拍センサーもBluetooth smart対応のものをアマゾンから取り寄せた。この心拍センサーはブランド品の半額ほどだが,問題なくiPhoneアプリで認識された。
スピード・ケイデンス センサーは,Turbo Muinの仕様で,右のチェーンステーかシートステーに取り付けることになる。POLAR S710iのスピードセンサーは右シートステーに取り付けてある。始めは,Bluetooth ケイデンス・スピードセンサーを右チェーンステーに取り付けた。しかし,ギアをアウター・トップ側に変速すると右のクランク内側に取り付けたケイデンス用の磁石とチェーンがぶつかるようになることが分かった。それでスピードセンサーはそのままにしてケイデンスセンサーを左側のチェーンステーに取り付けた。CATEYE CC CD-100のセンサーは取り外さないでその間近の下方に装着した。なるほど,ケイデンス・スピードセンサーのコードは20cmは必要であることが納得できた。ハンドルにスマートフォンホルダーを取り付けて,そこにiPhoneをセットした。
さて準備は整ったのでMy E-Trainingを試してみよう。
アプリは10分までは無料で使えるが,フルバージョンで使うには年1,100円が必要である。BASE TRAININGメニューからLEVEL MODEを試してみた。STARTボタンを押すとスピード,パワー,ケイデンス,心拍数の棒グラフが刻々と表示される。このモードはフリースタイルのトレーニングで使える。
BASE TRAININGメニューに戻ってPROGRAM MODEを試してみた。Program #2 のメニューで一汗かいてみた。120Wで6分のウォームアップの後に(160Wで3分+120Wで3分)を6セット,ついで120Wで6分のクールダウンという内容だ。POLAR S710iで計った消費カロリーは338kcalだった。このメニューは367kJのエネルギーだから0.238を掛けて87.713kcal,そしてエネルギー効率を25%と見積もって0.25で割ると351kcalと計算できる。POLARでの数値とかなり近い。コンビニのオニギリなら2個ほど,発泡酒(24kcal/100ml)なら…。
Program #3がラクチンそうなのでトライした。このプログラムは120Wで9分->200Wで36分->120Wで6分という内容だ。ところが,200Wのセグメントを20分続けてところで果ててしまった。情けない。
Program #9 に挑戦してみた。120Wで6分のアップの後,(150W(3分)+200W(3分)) x 2セット+(150W(3分)+220W(3分))x2セット+ (150W(3分)+240W(3分))x2セット+150W(3分)のワークアウトを終えて120Wで6分のダウンというメニューだ。最後の240Wは完全ではなかったが何とか51分間のペダリングに耐えた。全体のスピードは大したことないが平均心拍数は140bpmだ。もうちょっと頑張れるかもしれない。いや,いや,この辺がいいところかな? こんな具合に数字やグラフが出ると退屈なローラー台トレーニングも少しはモティベーションが上がる。さて,次はConconiテストにチャレンジしてみようか。
Program #10 は150W,180W,210W,240Wを2セットのメニュー。2セット目は前のセットで上がった心拍が戻らないままセットに突入している。
Program #5は120W(12分),300W(3分)+150W(3分)を4セット,120W(12分)という内容だ。1セット目だけ300Wで回せたが,その後は200Wを保つのがようやくだった。トラックレースの2kmTT,3kmTTにつながるトレーニングか?
メインメニューからConconi Testをやってみた。このテストは無酸素閾値を推測するものだ。この値が高いと有酸素運動能力が高く,平地走行で速い巡航速度を保つことができる。 My E-Trainingアプリでのテストは,ギアを固定して(53×16/17T)60rpmから24秒ごとに1rpmずつ上げていき90rpm以上まで回していく。15分あたりのケイデンスを保って2分間ペダリングして,最後に全力で30秒モガキというものだ。このテストの前に30分のウォームアップがある。この時は30秒ごとに1rpmずつ上げて60rpmから90rpmまで回していく。 ところが自分はアップの時に38×16Tのギアで90rpmを回せなかったので本番テストは38×17Tで実施した。マニュアルにあるような53×17TなんてギアはTurbo Muinではとても回せない。
本番テストではアプリは90rpmになっても何の指示を出さなかった。そのままケイデンスをアップして行こうにも,疲労で回転数はどんどん下がり80rpmを割るところまで落ち込んでしまった。そうして24分で中断した。テストは失敗だった。ギアが大きすぎたのかも知れない。上手くいくとグラフの緑のラインとオレンジのラインが折れ線として交わる。その交点のワット数(横軸)と心拍数(縦軸)が無酸素閾値を示す数値だ。この手のテストは指導者/補助者がいて,被験者が手抜きしないように掛け声掛けたりして頑張らせるのだ,(高齢者の)一人でのテストはそうは行かない。マニュアルはこのテストの前には医師の心臓機能のチェックが望ましいとか,痛みを感じたら直ぐに中断する,などと言っている。
もう,このテストはやりたくないね。これ以上頑張るとちょっと危ないデス。クタクタに疲れた。
Conconi testに懲りずに,メインメニューからTRAINING TESTを試みた。このテストは3つの局面からなり,フェイズ1は100Wで10分のアップ,フェイズ2は1分ごとに10Wずつ漸増して目標心拍数(これは30秒ごとの平均心拍数で決まり,自分は153bpmだった)に達するまでペダリングしていく,フェイズ3は目標心拍数±3bpmで10分のペダリングという内容だ。テストが終わるとレベル(自分はAmateur 3.3だった),critical power(60分のFTP Functional Threshold Powerに相当するらしい)などが表示される(「パワー・トレーニング・バイブル」のパワー・プロフィール一覧表で自分のレベルの位置が推定できるだろう)。さらに向こう1ヶ月のローラートレーニングメニューを作成してくれる(xxx1W1D, xxx1W2D, …, xxx4W7D)。 しかし,この指標と数値の意味するものが自分には?だ。まぁ,雨期や冬季の退屈なローラートレーニングを少しはやる気にさせるだろう。この数値が上がってもタイムが伸びなかったらどうするの?!
自分のローラートレーニングの定番メニューであるSIT (Sprint Interval Training, High Intensity Interval Trainingとも)をやってみた。30秒のモガキを4分休息で3本しか続かなかった(4本の予定だったが…)。Max Powerは724Wを,Max cadenceは133rpm記録した。
コンビ社のPower Maxを使ってWingate test(7.5%体重の負荷を掛けて30秒ペダリング)をやった経験がある。57歳の記録は662W, 150rpm,63歳の記録は677W, 157rpmだ。57歳時に10秒の最大ペダリングでは763Wの記録もある。
機材と負荷条件の違いで比較は余り意味がないが,感覚的には,ペダル回転数は低下している。もっと軽いギアで回しても140rpmがだせるかどうか。現在のピストでは49x15Tだが,逆に,ちょっと重くしてみようかな?
現在の最高ケイデンスはどれくらいだろうか測ってみた。38X23Tのインナー・ロー ギアで思い切り回したらケイデンス 167rpm, Max Power 552Wと出た。Turbo Muinは重くて(約18kg)もあるのでこのように最初から激しくペダリングしたり,ダンシングしても安定している。
Karadafit心拍計目茶苦茶な数値を出すようになった。壊れたようだ。結局は安物買いの銭失いとなった。やはりPolarのH6かH7かな。
心拍センサーが認識されなかったり,動いたとしても心拍データが200bpmをオーバーするなどめちゃくちゃな数値をだして困っていた。まずはセンサーを胸にセットする前にベルトを水に数分浸してしっかり湿らせる処置をした。これが効を奏してMy E-trainingアプリは直ぐに心拍計を認識してくれるようになった。ついでPolar S710iのスピードセンサーの電波が干渉しているのではないかと疑い,スピードセンサーを外してみた。するとMy E-trainingアプリはリーズナブルな数値を示すようになった。やれ,やれだ。