三連勝シニアの秋の三連休のツーリングは常陸太田からパノラマラインのヒルクライムを体験して常陸大子に至るときわ路ツーリングだ。走行距離は66km,獲得標高は1,310mだ。K谷リーダーによるテーマは「ときわ路を ゆっくり上れば 極楽だ」だ。茨城県内の鉄道が乗り放題になる「ときわ路パス」を使った輪行ツーリングだ。
常磐線,水郡線と乗り継いで常陸太田に着いたのは9時前だった。さっそくバイクを組み立てる。K谷リーダーのブリーフィングの後は13人の参加者で元気なうちの記念撮影だ。
常陸太田駅を東に走り,里川サイクリングロードに入る。橋の袂からサイクリングロードに入るところが工事中でちょっと苦労する。里川の向こうの山々は紅葉で彩られている。陽射しは暖かいが風が少し強いのが予想外だ。
星野宮町のセブンイレブンで補給食を調達した。この先にはほとんどコンビニなどがないとリーダーが注意を喚起する。
コンビニ先で国道349号線を別れて裏道を走ることになった。旧鎌倉坂をエンヤラドッコイとクリヤーして赤レンガ作りの旧町屋変電所をぐるりと回る。この建物は明治42年に日立鉱山が設置したもので現在は国の登録有形文化財となっている。
西河内下町,西河内中町,西川内上町とダラダラと登りながら進んでいく。脇をモーターバイクの集団が喧しく通りすぎていく。昨日,常陸大子の袋田の滝・生瀬滝が国の名勝に指定されたことが影響しているのか,三連休に上々の天候が加わっての紅葉狩りに出掛けるクルマの通行も多い。昨年のこのあたりはほとんどクルマも通らなかったのだが。
西河内上町を過ぎると道は狭くなり勾配は急になる。80歳を超えたT翁が遅れてS名さん,リーダーらが伴走して峠に到着するのを待つ。ここまでの走りで,今日のギアが23Tまでであったことを後悔する。ここ数ヶ月というもの,峠を攻めるトレーニングをしてないにも関わらず,今日のコースを甘く見過ぎてしまった。
K谷リーダーが「この先のパノラマラインの登りはT翁には無理だ,どこかから帰って貰ったほうが良さそうだ」という。翁は「大丈夫だ」という。しかし,ここまでは大丈夫だったが,その先は大丈夫じゃないのは目に見えている。とりあえず,ここからは下りだから昼飯まで行って,その後で山片宿駅から戻ってもらうことにする。
紅葉のトンネルの中のダウンヒルは快適だ。昔は競輪選手だったT翁もここは快調に下っていく。下りが得意なN山さんが疾風のように通りすぎていく。
県道36号線に出て,なおも快調な下りが続く。ウィンドブレーカーがないと肌寒いくらいだ。余裕のあるメンバーはピースマークを出しながら下っていく。殿はO崎会チョさんが務めている。
県道33号線を少し走り,再び県道36号線を走る。県道29号線と合流して36号線はここで終わりになる。ここを北上して金砂郷の西金砂に入る。この先に今日のお昼の蕎麦工房が待っている。
ソバを食えば長寿となる,との碑に腰掛けて記念写真だ。ホンマかいな?
ちょうどお昼時で店は混雑していたが,リーダーが手回しして予約をとっておいたのでスムースに席に着くことが出来た。めいめいが好きなものを注文する。つけ巻繊蕎麦が人気のようだ。暖かい蕎麦も売れている。自分は天ぷら蕎麦だ。店内には「新蕎麦」を宣伝するコピーが貼られているが肝心の蕎麦の方は新ソバらしき香りがしないではないか。それに二八蕎麦ではなくて三七のような感じだ。まぁ,この値段(1,000円)ではこんなものか。
食べ終わって記念写真を撮る。みんな満腹で満面の笑顔だ。
再び県道29・36号の交差点に戻り県道29号線をルンルン気分で下り県道249号線に出会う。ここからパノラマラインへ入っていくのだが,T翁はここを直進して国道118号線に出て山方宿駅に向かうことになった。翁は耳が遠いので,心配する心優しいS名さんが付き添うことになった。T翁,お疲れさまでした,S名さんよろしくお願いします。
残った11名の鉄脚メンバーは県道249号線に入り,さらに県道322号線を登っていく。
322号線からパノラマラインに入ると本格的な登りだ。昨年までは登りが苦手だったN山さんがスイスイと登っていく。フロント3枚のギアの賜物か? イヤイヤどこかでヤミ練をしてきた結果だろう。男体山登山口の大円地で平坦な道になり,思わず歓声が上がるような紅葉が眼前に広がる。ここはパノラマラインでの絶景ポイントだ。さぁ,トンネルを抜けるとそこから先がパノラマラインで一番の難所だ。23Tのギアを使い切ってしまっているので,後はダンシングでいくしかない。
ピーク点の長福部落に到着した。記念写真を撮ってもらって,平地ではダントツの,I田さんの到着を待つ。揃ったところで男体山をバックに,はいチーズ。
暫しの下りの後に最後の登りが待っていた。ピーク点のカフェーは,昨年はガラガラだったが,何台ものクルマが停まっていて盛況の様子だ。本当に今年のこのコースはクルマが多い。
さっきまでは先頭を切っていたF井さん,N川さんも電池切れのようだ。K村さん,会チョさん,I田さんは辛そうだ。さぁ,ここからはず〜っと下りですよ。
パノラマラインは国道461号に出会って終わりとなった。渋滞で混雑する袋田温泉を歩道を走り抜けて通過して,国道118号線に入る。久慈川に沿って走り,常陸大子の駅についたのは3時を回った頃だった。さっそくバイクを分解・梱包して列車を待つ。出会った駅員さんが「タイヤもサドルも完全に輪行袋に入れてください」と注意する。某テレビ局の某俳優の某自転車旅番組のいい加減な輪行スタイルのせいでJRも困っている様子だ。さすがに今年の某番組はキッチリとバイクを輪行袋に入れさせているようだが。
列車が来るのを待つホームではすでに酒盛りが始まる。
水戸駅で常磐線に乗り換えると車内での宴会はますます熱を帯びてきた。二組の乗客が席を移動していくほどだ。轟沈して静かになるメンバーもいるがさらに声が大きくなるメンバーも…。次回は帰りの車内での品格がリーダーと会チョさんの課題かな?
牛久駅で我孫子に帰るメンバーと別れた。駅に降りて赤電話を探すのに苦労した。出掛けに携帯を充電していて,そのまま忘れて出掛けてしまったのだった。自宅の固定電話にかけてカミさんのお迎えを待った。
走った距離は67.39km,実走時間は3時間53分,消費カロリーは1,903kcalであった。