梅雨に入らない前に,とカミさんに請われて奥日光にクリンソウを愛でに出かけた。中禅寺湖畔の菖蒲が浜から千手が浜までをトレッキングした。実に23年ぶりのコースを辿った。
昼食は用意してきたが道中で水を買うのを忘れた。竜頭の滝のトイレで補給しようと思ったら飲料不可の掲示が。やむなく竜頭の茶屋に回ったところであんドーナツの看板を見つけて注文したらなんと一個300円。まぁスタート前の腹ごしらえだから良しとしよう。飲料水を尋ねたら茶屋の奥の水道で無料で水筒を満たせた。
菖蒲が浜の駐車場に戻り,リュックを背負って出発する。一旦は山側に入っていくような感覚だったが小径はやがて湖の方へ降りてゆく。
シロヤシオの盛りは過ぎていたが赤岩あたりでちょっと見ることができてラッキーだった。
栃窪あたりではヤマツツジが出迎えてくれる。
その先では展望台があった。23年前にはなかったな。
熊窪であたりが開けてきて湖の汀まで近づけるようになった。
朱色のヤマツツジの合間から望んだ紺碧の中禅寺湖と澄んだ空色の間の日光連山もなかなかだ。なんで? といいたくなるような樹木が。
菖蒲が浜を経って1時間で千手が浜に到着した。男体山がデッカク見える浜でお昼ご飯を食べた。
お目当てのクリンソウは仙人庵の庭に咲き誇っていた。ここのリンソウは今では輪王寺から委託されて管理人が世話をしているという。
澄んだ小川と池塘に映えるクリンソウは23年前にはみられなかった光景だった。
クリンソウに別れを告げて西ノ湖(さいのこ)に立ち寄るべく緑いっぱいのほとんど自然の保護林を歩く。
フカフカの小径を爽やかな風が渡る中を歩く気分は特上とも言えるものだ。やがて小川を渡る橋を越えて西ノ湖に着いた。どうってことのない湖だな。
鹿よけのために樹木にテープを巻いた林を抜けてバス停方面に向かう。前回はここから菖蒲が浜までを全部歩き通したが「電気バスを体験したくて」という言い訳をしてバスに乗ってみることにした。1台目のバスは満員で通過してしまった。バス待ちの釣り人はすでに2台を見送っているという。次の土日にはもっとバス待ちになるだろう。二人連れのハイカーの話では,仙人庵では午前中に熊に遭遇したという。そういえば仙人庵には,ここは熊は出ないので熊よけ鈴は止めておいてくれ,との看板があったのだがねぇ。やがて次のバスが来た。どうやら乗れそうだ。
静かな電気バスに乗って小田代ヶ原を経て赤沼茶屋に着いた。景色を期待したのだが林の中を走るバスからの展望は効かなかった。
赤沼から東武バスに乗り換えて竜頭の滝まで戻りちょっと歩いて菖蒲が浜の駐車場に戻り着いた。
至福の1日を過ごせた。