カミさんから自転車のお誘いがかかった。クルマの走る道路は走りたくない,と言うので霞ヶ浦湖岸道路を走って 山百合を愛でに行方(なめがた)市井上地区(西蓮寺)のふるさと山百合まつりに行くことにした。土浦市霞ヶ浦総合公園までクルマにロードレーサーを積んでいって,そこから西浦中岸〜霞ヶ浦大橋〜西浦左岸を走るコースを選んだ。総合公園に行く途中で運転免許証を持ってこなかったことに気がついた。カミさんも自転車のリスタイルなので持ってきていないという。ままよ,とそのまま行くことにした。
総合公園で自転車を組み立てて乗り出した。しかし,東風が強く時速20kmを割ることもしばしばというコンディションのなかをカミさんの風よけになりながらなんとか霞ヶ浦大橋に到着した。ここからおおよそ5kmを東に入れば西蓮寺に到達するだろうと予想して,西浦左岸道路を降りて国道355に出たら,運良く西蓮寺の看板が出ていた。たんぼ道にはふるさと山百合まつりの幟が立っていて会場へ案内してくれている。
西蓮寺への急坂ではカミさんは自転車を降りてしまった。西蓮寺の山門に着いたのは3時45分を回っていた。まつりは4時までだがどうだろうかと危ぶみながら自転車を置いてサンダルに履き替えた。このときサドルバッグを別の自転車に付けたままであることに気がついた。従ってワイヤー錠も無いし,スペアタイヤも無いことになる。帰りにパンクしたらアウトだが,今更あれこれ言ってもしようがない。トホホホ…
山門をくぐり右方向に昔の参道を降りていく。通路の藤棚にはおおきな豆の実のような大きな莢がぶら下がっている。
そこを抜けると田園風景が目の前に広がっていた。
休憩所で協賛金を一人300円払って丘に設えてある散策路を登っていくと辺りは強い山百合の匂いに包まれていた。
出口辺りは満開の状態だった。
休憩所に戻る道端にはヤブカンゾウが咲いていた。
休憩所で冷たい麦茶と蒸かしジャガイモの接待を受けた。お土産に袋いっぱいのジャガイモをいただいた。
西蓮寺の境内をぐるっと回って見た。自分はこの春に桜を見にここを訪れているがカミさんは初めてだ。境内には二本の大きなイチョウがある。秋の落ち葉の季節にもういちど訪ねてみたいものだ。
帰りは追い風に乗って27,8km/hで快調に飛ばした。しかし,途中で小雨に見舞われた。雨が止んでもなお追い風は続きカミさんもルンルン気分でペダルを回した。が,土浦まであと10kmほどのところで今度は大雨に見舞われた。ずぶ濡れになり,寒さでガタガタ震えながらクルマをデポした公園にたどり着いた。
走行距離は65kmで三時間半かかった。免許不携帯にも引っかからず,パンクもせずに帰り着いた。風呂を沸かして冷たい身体を温めたのは言うまでもない。