8月 272010
 

昨年の燕岳〜常念岳〜蝶ヶ岳の縦走は悪天候のため燕岳往復のみで断念せざるを得なかった。そのリベンジとばかりに今回は一の沢〜常念岳〜蝶が岳〜上高地コースを踏破する計画をたてた。いや,実際に計画を立ててくれたのは自転車仲間の山のベテランのWさんである。一日目は常念小屋泊まりで二日目に常念岳〜上高地までを踏破するというのだが,我々にとっては二日目がちょっと心配だ。ベテランのガイドが大丈夫と言うからには大丈夫なんだろうと,カミさんと出かけた。

新宿を7時半の特急あずさ3号に乗るために一番電車に乗った。これが効を奏して自由席に座ることができた。電車はそのまま大糸線に乗り入れ豊科に到着した。車窓からの景色は5月の糸魚川ファスト・ランで見慣れたものが随所に出てきた。豊科からはタクシーを拾って登山口の一の沢(ヒエ平)まで入った。

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沢の水音を聞きながら,天然クーラーの涼しさの山道を歩き始めるとすぐに山の神の祠に出会った。ここで山行の無事を祈願した。登りはそれほど急ではなく,こんなで良いのかというような,とても快適な山行が続いた。と,突然に行く手をなにかが横切って沢の向こうに消えた。眼をこらせばニホンザルが木の上で,休息してお昼を食べているハイカーを伺っていた。

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爽やかな風を受けながら1時間ほど登ったところで小休止をとった。

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烏帽子沢をすぎて30分ほど歩いたところで遅めの昼食を取った。Wさんは,佐賀時代によく見かけた懐かしいマルタイの棒ラーメンだ。我々はカレーだ。ご飯は15分も茹でなかったのでちょっと堅めだが,疲れた体にカレーの味が心地よい。通り過ぎるハイカーも鼻をクンクンさせて行く。あたりにはあちこちで沢山の立派なオオハナウドが咲いている。

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食事を終えてなおも沢を渡り高度を稼いでいく。キオン,ヤマトリカブト,センジュガンピが咲き誇っている山路を黙々と登っていく。

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やがて,今日の最大の難所の胸突き八丁に差し掛かる。サラシナショウマが頑張れ,頑張れと励ます。

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登り詰めて最終水場で一休みして水を補給する。この一の沢ルートはここまでずぅっと沢に沿うコースなので,水筒もいらないほどだ。

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さらに,これでもかとばかりに急坂を登ると石のベンチがあり,あと500mの標識にようやく笑顔が湧いてくる。

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急に視界が開けたと思ったら,そこが常念乗越だった。すぐ下には今日の泊まりに常念小屋があった。しかし期待した槍ヶ岳は雲に隠れて見えない。明日に登頂する常念岳も上の方は雲に覆われている。が,東側の眼下には安曇野市の町が見える。まあ,明日の朝に期待しよう。4時間半の快適な行程であった。

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まずは部屋に荷物を片付けて,なにはともあれビールだ。今日は2本も空けてしまった。酔い覚ましに外にでてみれば常念岳への岩だらけのジグザクコースが控えていた。夕食のメニューは「あれっ,これつまみじゃん。メインディッシュは?」と言いたくなるようなものだったが … ビールの余韻が消え去らず,7時に布団を敷いて横になったらそのまま眠ってしまった。

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翌朝の食事前に小屋の外に出てみた。東の空にはすでに日が出ている。西の方を見ると,やりました! 槍ヶ岳が朝日に染まっている。Wさんも,「どうですか,これが槍ヶ岳ですヨ」と自分のもののように自慢げだ。
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穂高から南岳,中岳まで見渡せる。素晴らしい眺めだ。

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5時半に朝食を摂った。きれいに平らげ,お代わりまでした。この後,昨晩からどうも気になっていた見知ったような顔のハイカーに思い切って声をかけてみた。果たして,自転車仲間のT安さんであった。T安さんとは昨年の乗鞍マウンテンサイクリング大会を同クラスで競った仲だ。向こうも驚いていた。そういえば,明日は乗鞍岳で乗鞍マウンテンサイクリング大会だ。ことしはT安さんも抽選に漏れたようで,その代わりにハイキングに熱をいれているそうだ。世間は広いようで狭いということを実感した。

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さぁて,常念岳へのチャレンジだ。振り返れば槍ヶ岳がよりくっきりと見える。一歩一歩と高度を稼いでいくと,眼下に常念小屋が小さくなっていく。その代わりに,穂高が次第に大きくなってくる。

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登ること1時間あまりで2,857mの常念岳山頂に到着した。カミさん共々に大感激である。眼前に穂高がますますはっきりと見えてきた。

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頂上は狭いので,早々に下山することにした。足場に気をつけて岩の下山路を下っていく。つぎのピークは蝶ヶ岳だ。

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すこし平らなところでコーヒーブレイクとする。インスタントも何のその,2,500mでのコーヒーの野点は格別だ。足元のクロマメノキの実をつまんでみたが,ブルーベリーほど甘くはなかった。ホッとして後ろを振り返ってみたが,ピークを踏んできた常念岳の端正な姿は雲の中に隠れて見えなかった。

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登山道はやがて緑が多くなり,お花畑も出てきた。出発して4時間半で蝶槍のピークに到着した。

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それから10分ほどで三角点に到着。どうやらこの辺りが蝶ヶ岳らしい。さらに歩を進めると,蝶ヶ岳ヒュッテが見える処の展望台に到着した。ヒュッテの下で昼食を取った。メニューは五目御飯にラーメンである。お約束のビールもヒュッテで買ってきて飲んだことは言うまでもない。満腹して至福の時間を過ごして,岩の間に可憐に咲いているイワツメクサに見送られて,上高地に向けて出発した。ヒュッテの上に新しい道標が立てられており,2,677mの蝶ヶ岳の頂上を示していた。

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展望の効く景色が美しかったのはここまでで,長塀尾根に入ってからは樹林帯のまっただ中を,ただひたすらに下るのみであった。岩だらけの下山路であったが,予約のバスに間に合わせるためにWさんのガイドペースは少し上がった。

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蝶ヶ岳から下ること2時間半でようやく徳沢に降り立った。とりあえず缶ビールで無事に下山できたことを祝った。ここから上高地のバスターミナルまでは2時間あまりの距離だという。のんびり歩いていては間に合わないとばかりに,早足から駆け足をしながらバスに向かった。のんびりと余韻に浸りたかった梓川からの穂高もカッパ橋も素通りして,バスターミナルに16時ちょうどに到着した。

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今回はGPSの調子があまり良くなく,途中で衛星をロストしたり,電池切れになったりで正確な距離が得られなかった。しかし,行動時間は記録できている。一日目の一の沢〜常念小屋が5.9km/4:02:36で,二日目の常念小屋〜上高地パスターミナルは19.1km/10:08:28であった。10時間も行動したのは我々にとっての最長記録となった。ガイドのWさんに感謝,感謝である。

一の沢~常念小屋_alt 常念小屋~上高地_alt 常念岳・蝶ヶ岳_map

  3 Responses to “常念岳・蝶ヶ岳”

  1. […] 自転車仲間のWさんから,甲武信岳のシャクナゲを見に行かないか,と誘われた。昨年も仙丈ヶ岳に誘われたのだが,こちらの予定が合わなくて実現しなかった。Wさんとの自転車でのつき合いは1994年のツール・ド・のと400あたりからと長い。登山での付き合いには2010年の常念岳がある。あの時はバスの時刻に間に合わせるために徳沢から上高地までを早足,駆け足したという体験をさせてもらった。 […]

  2. 鶏頂山は最後の上り詰めが大変だった記憶がある。2006年に登ったときは雪の中でした。来月(今月)だったら,切込湖・刈込湖あたりもおすすめかな。
    我々にとっては槍ヶ岳,穂高岳は見て楽しむ山のようですね。上高地からの穂高よりも蝶ヶ岳からの穂高の方が絶対におすすめです。

  3. いいですねぇ~。
    こちらは週末だけの登山ですので、まずは北関東から征服していく予定です。
    来月は鶏頂山に行く予定ですが・・・
    一応、グルコサミンとコンドロイチンは効いている気がします。
    今度、遠出するときは連れてって下さい。
    富士山はどうですか?(笑)

    今月、ちょっとおやすみしていたボルダリングを再開してみました。
    今日も会社帰りに壁登り。
    そろそろマイシューズが欲しいところですが、あんな靴に1万円は出せない。

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