料理講座の3回目だ。今日のレシピは夏の暑さを意識した,きゅうりでドン,手羽元の酢醤油煮,糸こんにゃくのピリ辛煮とフルーツゼリーだ。すでに材料が調理台に準備されている。
まずはデザートのフルーツゼリーを作って,冷蔵庫で冷やしておこう。4人分の材料は,粉末寒天4gに水を500cc,砂糖を大さじ2だがこれはお好みで。我々の班は大さじ1.5とした。フルーツはメロンが用意されていたが,イチゴやオレンジなどでも代用できるとのこと。メロンは皮を剥いて種を取って,2センチくらいの大きさに切る。鍋に水と砂糖を入れ,粉末寒天を振り入れて,火にかける。よ〜く煮溶かしてブツブツと沸騰したらさらに1分くらい煮立てる。火から下ろしたら粗熱を取る。水に濡らしたゼリーカップにメロンをいれて,寒天液を注ぐ。これも粗熱をとってから冷蔵で冷やしておく。
手羽元の酢醤油煮が時間が掛かりそうだ。4人分の材料は,鶏手羽元15本に酢・醤油・酒を80ccずつに砂糖を大さじ3,これにニンニク3片を皮を剥いで薄切りにしたもの,赤トウガラシ1本を種を取って輪切りしたもの,それと塩を少々だ。赤トウガラシはカットされた市販品があると教えられる。ふ〜ん,そうなんだ。
皮が付いてままの鶏手羽元を軽く水洗いする。鍋に並べて煮汁と上のスパイスを入れて落とし蓋をして中火で煮汁が少なくなるまで煮る。落とし蓋はアルミフォイルの中央に穴を空けたもので代用もできる。時々,煮汁を掛け回したり,鶏を返したり,鍋を揺すったりする。煮上がったら,チンゲンサイなどの葉を添える,白髪ネギを載せると格好がつく。だれでも白髪ネギが簡単につくれる調理器具もあるそうだ。
糸こんにゃくのピリ辛煮の4人前の材料は,糸こんにゃく1袋,舞茸1袋にさきほどの赤トウガラシ1本,これに醤油大さじ2,酒大さじ1で味をつける。糸こんにゃくは水から茹でて水気を切り,食べやすい長さに切る。ザルの中のこんにゃくを調理ハサミでカットすると上手く行くと教えられる。舞茸は石突きを取り,手で食べやすい大きさにほぐす。作り方は,鍋にごま油大さじ2を熱し,糸こんにゃくを入れて炒める。これに赤トウガラシと舞茸を加えてさらに炒め,醤油・酒を加えて炒りつける。舞茸が入ると汁が黒くなるがこれは捨てないように。ここに旨みがあるのだという。出来上がったら青葉を添えると見た目がきれだ。今回はスナップエンドウの湯がいたものを使った。
メインメニューのキュウリでドンはキュウリをつかった丼だ。講師のオリジナルレシピとのこと。4人分の材料は,キュウリ6本に味噌大さじ6・砂糖大さじ6を混ぜ合わせたものだ。キュウリは厚めの5~6mmに斜め切りしておく。青しその葉を10枚細切りにしておく。青しそは,束になった軸を持って水で振り洗いして,軸を切り取って筒状に丸めて細切りにする。これをさっと水に晒してとっておく。
ごま油大さじ3を熱してキュウリを炒める。キュウリがしんなりしてきたら味噌・砂糖を加えてさらに炒め混ぜる。出来上がったものを熱々のご飯の上に,キュウリの炒め汁とともにかける。それに,いり胡麻と青しその細切りを散らす。お好みで七味唐辛子を振りかけて食べるのもありとのこと。
さて,これができあがりだ。外は梅雨の合間を縫っての真夏日の天候だ。ともすれば落ちがちの食欲をこんなレシピが救うかもしれない。キュウリでドンには,近頃はやりの食べる辣油を載せてみた。味噌と炒めたキュウリが絶妙の取り合わせだ。ポリポリと歯ごたえもあって食べ進んでいく。やはり厚めに切ったキュウリがおいしく食べられる。糸こんにゃくのピリ辛煮は,レシピ通りだが,唐辛子が効きすぎたようだ。カプサイシンの働きで,冷房をいれた部屋でも,額に汗が浮き出る。フルーツゼリーの砂糖大さじ1.5は甘さが足りなかったようだ。フルーツのデザートには講師が,びわとチェリーを用意してくれた。どちらも自分にとっては初物であった。
食事中に,材料費の会計報告があった。余った分でお土産としてグレープフルーツとキュウイが渡された。とても良心的な講座,講師である。食事後のアンケートにはほとんどの参加者が「3回では少ない」と書いたようだ。お名残惜しいがこれで男のキッチン パート7はお開きになった。講師の話ではパート10まで続けたいと言うことだから,またみんなと会えるだろう。中高年の男だけの料理講座であったが,和気藹々のなかにも皆さんの真剣な動き,そして出来上がったものを昼食としていただくという体験はじつに新鮮で面白かった。
はてさて,このレシピを我が家で再現するのはいつになるのだろうか?