息子2号が,孫4号が「ヒコーキ,ヒコーキ」と喋れるようになったので実物を近くで見せたい,という。成田の航空科学博物館を息子2号の孫二人を連れて訪ねた。成田国際空港では連休で混み合うだろうと思い,空港の隣にある博物館にしたのだ。
内部には実物の一部や1/8のジャンボの模型などが展示されている。この模型はシミュレーターで動かせるようになっている。
コックピットや客室に座ることも出来る。
息子2号は孫1号と主要国際空港のスタンプラリーに余念がない。
息子が2時半のフライトシミュレーターの予約を取ってくれたので,まずは腹ごしらえだ。4階に成田国際空港を見下ろせるレストランがある。注文した料理がくる間に持参した双眼鏡で離陸する飛行機を追っかける。この博物館は滑走路の端にあるので,離陸直後の飛行機を見上げられる。風がちょっとあるためか,ふらつきながら上昇していく機もある。
1時から紙ヒコーキづくりのイベントがあるというので参加した。講師によると,一番大事なことは翼になる部分に極力手を触れないこと,だとか。ここが折れたり曲がったりすると飛行に影響するからと言う。二つ折りのときも両端を持たずに,片方の端を合わせてもう一端には触れずに中程辺りから折り目を付けていくのが良いという。なるほど,なるほど。孫1号も幼稚園の年長さんなので,結構うまく折っていく。完成した紙ヒコーキは,さすがに,うまく飛んだ。
予約の時間が来てフライトシミュレーターを体験することになった。機種は往年のDC-8だ。息子2号は操縦士と副操縦士と客の4枚の予約券をゲットしてくるというお手柄を立てた。孫1号を抱っこして操縦してもオーケーと言われたが,孫は怖がって後ろの客席から出てこなかった。息子が操縦士席,自分が副操縦士席に座った。手の届く範囲にびっしりとレバーやらボタンが配置されている。えらく窮屈な空間だ。眼前に成田空港の滑走路が映し出され,タクシーイングが始まる。路面のデコボコも体感できるほどリアルだ。やがて離陸となり「ギアアップ」と息子パイロットが命令する。「ラジャー,ギアアップ」と自分が復唱すると,スタッフからお褒めをいただく。今回のシミュレーションはオートパイロットではないが,操縦桿・ペダルを動かさなくとも勝手に飛んでいく。機は犬吠埼に達して,ここでショートカットして,成田空港に着陸することになる。「フラップ25」,「フラップフル」と命令が下り「ラジャー,フラップ25」と答える。思わず額に汗が浮かんでくる。ランディングしてペダルを踏んでブレーキを掛けて,無事にフライトは終わった。20分の息子との共同作業だった。
かつてこのフライトシミュレーターで訓練したパイロット候補は,エンジンストップ,エンジン火災,乗客の急病などなどのシミュレーションを4時間にわたって行ったそうだ。そのような訓練後のパイロット,コパイロットの座席は汗でぐっしょりになったそうだ。
館外にでて実物展示を見て回った。懐かしのYS-11もある。孫たちは三菱のムーニーやヘリコプターなどよりもこちらのクルマの方がおもしろいらしい。
半日たっぷりと遊んで大型連休の第一日が終わった。孫よりも一番楽しんだのは息子と自分だったのかも知れない。