11月 162018
 

本屋で見つけた雑誌に茨城県袋田の生瀬富士(なませふじ)・月居山(つきおれさん)の記事を見つけた。
Yamakei
1990年に九州から茨城に引っ越してきて,すぐに袋田の滝を訪れている。カミさんは「その折に月居山にも登っている」という。すでに絶版になっている茨城県のハイキング案内書を探してみると,袋田の滝・月居山のページに『1990 冬』と日付が記してあった。しかし,滝は覚えているが月居山には全く記憶がない。生瀬富士は登ってないことはカミさんと確認できたので生瀬富士に登る計画を立てた。ガイドブックやいくつかのホームページによると,コースによっては,袋田の滝を真上から眺められるそうである。
Ibaraki
袋田の滝の大子町(だいご)の滝本町営第二無料駐車場に10時前に到着した。滝方向へ向かって県道324号を進み,横断歩道のT字路を朽ち果てた案内板らしきものを横目に見て民家の中に進んだ。
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100mも歩くとT字路に行き当たるが,そのまま,直進すると生瀬富士の案内標識がある。実は,このT字路を右折してしまい,不審に思って住民に尋ねて誤ったことに気付いた次第だ。この先も案内標識の見落としや不全さによって何回か進路をロストしてしまうハメに会うことになる。月居山に比べてポピュラーな山ではないようだ。
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落ち葉が積もる小径を進むと倒木に進路を邪魔されることもしばしばだった。
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杉の林のやや急な登りを詰めると明るい展望が開けた。正面の大きな岩が生瀬富士だろうか。
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その先にはかなりな登りが待ち構えていた。ところどころに大子町立生瀬中学校の生徒による案内板が設けられている。ありがたいことだが,出来れば,もう少し要所要所にあったらいいと思う。少し平らな尾根道に出た。ポカポカ陽気だが汗が滴り落ちるほどの暑さだ。
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しばらくは安心と思ったのも束の間,虎ロープと鎖で岩壁をよじ登ることになった。岩は凸凹になっているので手掛かり・足掛かりがあるので滑りはしないが,何ともはやである。その先にも鎖場が待っていたがここは進まざるを得ない。ようやくのことに生瀬富士の山頂に立つことができた。たかだか460mの山にこれほど手こずるとは思いもしなかった。ガイドブックに書かれているようにスリルと冒険の山であることは間違いない。山頂からの眺めをしばし楽しんだ後で次のピークに向かった。
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あれだけの登りだったので降りも相当な難路だ。虎ロープと立木に掴まってズルズルと滑りながら下る。一息ついてみると紅葉の中を歩いているのに気がついた。カミさんも紅葉を愛でる余裕もないらしい。
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何度目かの急登ののちに420mの立神山の山頂に立った。ここからの眺めもなかなかのものだ。先ほどの生瀬富士の山頂よりも広いスペースなので昼食をとることにした。
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さて,おなかイッパイになったところで下山しよう。袋田の滝への案内板に従って下る。この急坂ですってんころりんと転んで右の背中をしたたかに打ってしまった(後日,整形外科で診察を受けたら,第11肋骨にヒビが入っていた。痛い訳だヨ)。痛みを堪えてまっすぐに続く下り坂を,今度は,慎重に降りていく。ここらあたりも紅葉の真っ盛りだった。先に進むと小さな辻に出会った。道標は小生瀬,生瀬滝,滝本の分岐を示している。ここで出会った夫婦は滝本への道を下るという。直進する登山道は袋田の滝の真上に出る道なので,我々は先に進むことにする。ただし,生瀬滝に行くには川を渡渉しなくてはならない。水量はどうだろうか?
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やがて袋田の滝を眼下に望む場所に出た。下は断崖絶壁で,落ちたら大怪我か死だろう。カミさんの心配を背に恐る恐る覗いて4段に流れるの袋田の滝の全景をカメラに収めた。降りるときよりも上に戻るときのほうが足がすくんでしまった。「もう二度とこんなことはしないようにするから」とカミさんに詫びざるを得なかった。 近くでお昼を食べていた登山者と話して,この下の渡渉は大丈夫だろう,という言葉を信じて山を降りた。上から見た袋田の滝の水量はかなり少ないように見えたから行けるだろう。
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やがて,生瀬滝の上流の渡渉地点に降り立った。この水量ならば楽勝で渡れそうだ。カミさんも問題なく渡ることができてやれやれだ。
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予定した生瀬滝を経由して月居山への登山道に入ろうとすると,通行禁止になっていた。カミさんが「夏のアポイ岳で痛めた膝が不安だ」ということもあって月居山はパスしてスタート地点に戻ることにした。
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民家の畑を見ながら進むと国道461号に出会った。カミさんがiPhoneでスタート地点までの経路を探して,新月居トンネルの手前から脇道の旧道に入った。やがて旧月居トンネルを抜けることになったが,真っ暗で出口を目指して歩いているつもりがまっすぐ歩けない。隣のカミさんも見えないほどの真っ暗闇だった。トンネルを出てしばらくすると,小ぎれいなトイレがあった。そこには月居山の登山口の道標がありメインの観音堂への道があった。しかし,ここはパスして進むことにする。と,七曲り・駐車場と書かれた案内標識があった。地図をみると,月居山を巻いて駐車場に出る登山道らしかった。カミさんが先行して「この傾斜ならば膝も大丈夫」というのでショートカットコースに歩を進めた。
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ほどなくして登山道の出口(入り口)にたどり着き,県道324号に出会った。そこにあった店で大子名物のリンゴ(フジ種)を買い求めて駐車場に到着した。数時間前に苦労して登った真瀬富士がすぐ近くに見えた。これまでに登った山の中でもかなり難易度の高い山で,正直なところ,二度とは登りたくない山のリストの上位に加えたい山だった。
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汗を流す温泉は袋田温泉ではなく山方宿(常陸大宮市)の三太の湯を選んだ。JAF割引を使って,さらに,JAF特典のドリンクのおまけ付きだった。露天風呂に使っていると,ホッとした気分になり「二度と来たくない山のリストの順番を下げてもいいかな」と思うまでになっていた。この時点では背中の痛みも軽減していたのだが…
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Apple Watchのワークアウトアプリによると距離 9.21km,合計時間 4:29:05 上昇した高度 567mということだった。
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