5月 042008
 

下野第二十九番札所満願寺は坂東三十三札所の第十七番を,下野第三十二番札所大谷寺は坂東三十三札所の第十九番を兼ねている。宇都宮近郊に住む息子から連休に泊まりがけで遊びに来ないかとの誘いがあった。カミさんはもちろん喜んで申し出に応ずることにした。で,自分は恐る,恐るカミさんに札所巡礼の計画を持ちかけたところ,ラッキーなことに快諾を得た。ということで息子宅で落ち合うことにして下野札所第二十九番の満願寺と下野札所第三十二番の大谷寺の巡礼に出かけた。満願寺でソバを食べようと計画して昼に着くようなダイヤを選んで牛久,北千住を経由して栃木駅に向かった。しかし,連休中で日光行きの東武日光線の快速は満員状態であった。やっとの思いでリュックとBD-1を担ぎ出して9時半前に栃木駅に降り立った。ここを訪れるのは2001年のとちぎ秋まつり以来のことだ。五月晴れの中を県道32号線を北上し,途中の標識に従って旧道に入った。辺りは石灰岩の採掘工場が立ち並んでいて,建物ばかりか道路も真っ白だ。平日に訪れるたら,ダンプカーが巻き上げる砂塵で堪らなかっただろう。

栃木駅 県道32号 石灰工場

栃木駅からダラダラと標高差206mを1時間10分かけて登ったところで,そば屋の建ち並ぶ集落に着いた。そこを抜けたところが仁王様が出迎えてくれる満願寺の山門であった。

満願寺山門 満願寺山門

汗を拭ってTシャツになって緑に包まれた境内に入る。ちょっと古くなってはいるが,坂東札所では唯一の宿泊施設の信徒会館がある。ここでのソバは参拝の後だ。まずは1764年(明和元年)に再建されたという本堂でお参りをした。般若心経を唱えるのだが,内陣で何やら法要があるらしくスピーカーの声が騒がしくて落ち着かない。

信徒会館 満願寺本堂 内陣

なんとか前立ちの千手観音様にむかって心経を誦し終わって御朱印をいただいたので,奥の院を参拝することにした。300円を払って15分ほど山道を進むと岩肌に張り付いている緑に映える鮮やかな朱塗りの奥の院があった。その下には水垢離修業の大悲の滝がある。奥の院には4mを越える鍾乳石があり,十一面観音様の後ろ姿だと説明されている。この観音様がつくられるにはどれくらいの年月がかかったのだろうか。5万年と書かれている案内本もある。はてさて,ガンジス河の砂粒の年数にも劣らないかもしれない。

奥の院 大悲の滝 鍾乳石

さて,ソバだ。信徒会館の受付で天ざるを注文して座敷で待つことになった。出てきた天ぷらは春の味覚のタラの芽,タケノコ,マイタケなどなどだ。

ソバ

腹も満たされたところで身支度を整えて,次なる下野札所第三十二番の大谷寺を訪ねるべく宇都宮に向かった。登ってきた道をスイスイと下り,途中から国道293号に入り,鹿沼を経て宇都宮へと走った。2時間ほど走ったところで,大谷石に囲まれるように立っている大谷寺に着いた。山門をくぐると遥拝所はあるが,その向うの本堂のご本尊を拝むには300円が必要だ。

大谷寺山門 大谷寺遥拝所

本堂からは案内の人が付いてあれこれと説明してくれる。本堂内部の正面には千手観音様が岩に刻まれている。すでに金箔ははがれているが,その神々しさはいささかも失われていない。ご本尊の縁起を色々と説明した後は,お守りの説明だ。この間にご本尊を拝みながら,小声で般若心経を誦した。参拝者の半分はそのお守りを買ったようだ。なにやら商売っ気が巡礼の雰囲気にそぐわない。本堂に続く脇堂の岩肌にも釈迦・薬師・阿弥陀三尊が彫られている。残念ながら撮影禁止であったので,ご本尊を目に焼き付ける他はない。

大谷寺

納経所に朱印帳を預けて宝物館を見学する。目玉は,脇堂の磨崖仏の調査の折りに発掘された縄文時代の人骨だ。1万1千年前のものだという調査結果を発表したのは,自分の知己であるO大の先生だ。阿弥陀堂前のの庭園は改修中でなんら見るべきものはなかった。

宝物館 大谷寺庭園

坂東札所のご朱印をいただいて,隣の平和観音様を見学に行く。戦後10年をたって開眼した27mの手彫りの観音様である。階段を上がって裏手を見ると岸壁を穿つように立てられている大谷寺の全景が見渡せた。

平和観音 大谷寺全景

一休みした後に,宇都宮市内に向かい国道4号を走って息子宅でカミさんと合流した。その晩はBBQとワインが効いて早々に寝てしまった。本日の走行距離は80.1km,走行時間は4時間であった。

Bando33-14_map

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